三日月、笑って

婚外恋愛、今、思うこと。

1.5/2400

りゅーさんのタイムリミットは1時間半。


申し訳なさそうに笑うりゅーさん。

前なら90分の為に会おうとはしなかったはず。

もっとゆっくり出来る時に会おうって

そう言っていたに違いない。


それでも会いに来てくれた。

会いたいって思っていたのは

きっと私だけじゃなかったんだね。


お部屋に着いてビールで乾杯。

ひとしきりこの夏の出来事を話す。

それをりゅーさんはうんうんって笑いながら聞いてくれる。


イメージカラーの話から

私は何色っぽいか聞いてみた。

すると、なんの迷いもなしにすぐに「黄色」って返ってきた。

その余りの返事の早さに理由を聞くのも忘れるほど。

今になって、なんで黄色なのかなって聞いてみたい気もするけど、

それよりも即答で答えてくれたこと。

前にメールでりゅーさんは紫っぽいって送った時に

少しでも私は何色かなって考えてくれたのかもしれない。

りゅーさんの中に私は黄色ってイメージがあることが嬉しかったんだ。

これからもそういう私でいられたらいいな。



あ、変装が解けてきた。

どんどん顔がふにゃふにゃの笑顔になっていく。

りゅーさんの笑顔、最高に可愛い。


ふたりでベッドに並んで座っていたはずなのに

ゴロンって急に横になって

気づけばりゅーさんの顔が、私の顔の真下にある。

初めての膝枕。

もう、可愛すぎて食べちゃいたい。

りゅーさんの髪を撫でながら


♦️「連絡も頻繁に取らないし、内容も普通でしょ?だからね、本当に同級生と連絡を取ってるだけなのかなって思うこともあったんだよ。次会った時に好きって思えるのかなって。」


♠️「会ってみてただの同級生だった?」


♦️「ううん、やっぱり好きだった」


♠️「嬉しい」


ぎゅーって抱きついてきた。

もう、このひとは何度可愛いって思わせれば気が済むんだろう。

可愛くて可愛くて仕方ない。


会話が止まった時に

ムクッと起き上がったりゅーさん。


♠️「そうだ、マッサージしてあげる。毎日大変で疲れてるでしょ?横になって」


今の私にまさかそんな言葉をかけてくれるなんて。

さらりと気遣ってくれる優しいりゅーさん。

誰かにマッサージしてもらうのなんてどれくらい振りだろう。


肩や背中をマッサージしてくれる大きな手。


♦️「めちゃくちゃ気持ちいい。上手だね」


♠️「昔おじいちゃんによくマッサージしてあげててね、りゅーは上手やなぁって言われてたんだ」


私の知らないりゅーさんの

そういう思い出話を聞くのも嬉しい。


ただ、残念なことに私の身体は全くこっていなく、

さらに私はかなりのくすぐったがり。

気持ちいいんだけどくすぐったくて

すぐにおしまいになっちゃった。


今度は反対に私がりゅーさんをマッサージ。

最近また忙しくなったりゅーさん。

時々「いてて」って言いながら

私の大してうまくもないマッサージを受けてくれる。


終わると

♠️「次は何してほしい?」


♦️「いっぱいぎゅーってしてほしい」


「ぎゅー」って言いながらいっぱい抱きしめてくれる。


♠️「いいこいいこ」


頭まで撫でてもらっちゃった。

甘えてくれて、甘えさせてくれるひと。

1.5時間はあっという間に過ぎていく。




お部屋を後にするとき、

最後は軽く触れるか触れないかのフレンチキス。


駅までの道のり

りゅーさんの顔はオンになりかけてた。

さぁ、私もそうしなくっちゃね。



次会えるのはきっと寒くなってから。


でも、この1.5/2400がまた私を強くしてくれる。


「ありがとう、またね。」

それはいつも突然に

夏もそろそろおしまい。

日差しは暑くても通り抜ける風は秋を感じる。

ひまわりもまた来年、ね。



相変わらずな日々を過ごしながら、

地元のお祭りに行った日。


♦️:今日は地元のお祭りだよ。

そういえば一年前にも同じこと送ったね。

変わらず繋がっていてくれてありがとう。


♠️:お祭りなんだね、懐かしい。

中学生のころいったっきり。

楽しんできてね。明日の午後天気良ければ行ってこようかな。どこかでお祭りやってそうだもんね。



明日?

お休みなのかな?

こんなピンポイントに予定を教えてくれることなんてなかなかないのに。

分かりにくいけど、もしかしてサインなのかな。


♦️:お供したいぞー!


♠️:お供されたいものだねー。



め、珍しすぎるよ りゅーさん。

いつもこういう返しには決まってスルーするのに。

でもまだ油断禁物。

ここで約束をしないってことは

きっとりゅーさんの中でも不確定要素があるからなんだろう。



当日、私はもしかしたら、を抱いて

いつも待ち合わせをする駅のカフェで一人時間を満喫してた。


これも本当に珍しいことだけど、

メールでのラリーまでしながら

それでも核心に触れない。


私も会いたければ会いたいって言えばいいのに

その言葉だけはどうしても言えない。

りゅーさんを困らせたくないし、

自分自身を守りたかったのかもしれない。


♠️:今○○にいるよ。


♦️:微妙に近いー!また言いたくなっちゃう。


♠️:会いたい、と?あんまり時間なくてねー。


♦️:そっか、それなら仕方ないね。


♠️:どこのカフェにいるの?


♦️:△△の出口にあるところ。


♠️:いっぱいあるっしょ。


♦️:駅ビル近くのお店だよ。



しばらくスマホとにらめっこするも、

なんの音沙汰もなくて

そろそろお店出ようかなって顔をあげると




!!!!!!!


10メートル先にりゅーさんがいた。


またあのちょっと怖い、変装の顔をしながら

私に手を振っている。



なんでいるんだよー!

教えてよー!!

心の準備が整ってません!!!

顔だってテカテカだしっ!!!!


約4ヶ月振りの生身のりゅーさんだ。よね?

突然訪れるタイミングについていけない。


でもね、

久し振りって感じがしなかったの。

まるで先週も会っていたかのような。


時間もなかったし、

もうひとつ言いにくいことがあって

りゅーさんから会おうかとは言えなかったみたい。



話したいことリスト、頭の中にいっぱいメモしておいたのに

全部吹っ飛んじゃった。


でも

今、私の目の前にいるりゅーさん。

それだけでいいや。


夏の終わりに奇跡が舞い降りた。

あなたの色は。

何色が好き?




急に聞いてみたくなった。





私は時々りゅーさんに写真を送る。


夕陽の赤と

まだ青い空。

その真ん中は境界線のない

グラデーションの紫。


なんだかりゅーさんみたい。


冷静と情熱のあいだ。


竹野内豊には似てないけどね。笑





♠️:オレンジが好きだよ。


意外な答えが返ってきた。


今まで見てきたりゅーさんは

ほとんどスーツだったし、

持ち物もシンプルなものが多かった。


この前のキセキの逢瀬の時に

初めて見た私服。

ピンクのTシャツが意外で可愛かった。


イメージなんてあてにならないものだなぁ。



でもちょっと面白いから調べてみようっと。


なになに?


【紫のイメージからなる性格は次のようなものがあります。】


【美意識が高い、精神性が高い、

ミステリアス、こだわりが強い、

浮き世離れ、協調性がない、効率が悪い、

理解しづらい面がある、妄想癖、現実逃避、

人と同じなのは嫌、優しい、

静かな所が落ち着く、絵が好き、

芸術に関わっていたい、自分のセンスに自信がある、

繊細、少し変わっている、クリエイター、ナルシスト】



うーーーん、

合っているような合っていないような。

人には色んな面があるから。

私が見ているのは一部分に過ぎないし。


でも、最後の一文。


【あなたのイメージは紫、と答えた方はあなたを見ていろいろと妄想をしている可能性があります。注意を払いましょう。】



これだけは大当たり🎯✨

色々妄想してごめんね(*´ω`*)




それにしても

夏に竹野内豊。


ビーチボーイズが観たいなー。


私は反町隆史派でしたけど♡