行き着く場所
新規事業を任されたりゅーさんは、それからというもの、本当に忙しくなった。
朝からほぼ終電まで毎日。
休みなんてある訳ない。
電話も自由には出来ないので、メールだけでのやりとりの日々が続く。
忙しいりゅーさんの負担にならないように、努めて明るく軽い話題を振るようにしていた。
けれど、次いつ会えるか全く分からない。
♦︰会いたいな
と送ると
♠︰会いたいよ
と返ってくるけれど、それだけ。
小さかった不安はいつの間にか膨らんで、私の心を支配する。
それからしばらくして、電話出来る久しぶりのチャンスがきた。
声を聞けるってなんて安心するんだろう。
でも、もう気持ちが抑えられない。
♦「どんなに先でも次会える日が分かればこうは思わないんだけど、いつ会えるか分からない、次の約束がないっていうのが辛い。」
♠「ごめんね、淋しい思いさせて。もう少し待っててね。」
分かってるんだ、こんなこと言ってもりゅーさんを困らせるだけだって。
りゅーさんも休みがない中で毎日戦っているし、きっと、私に会いたいと思ってくれてるはず。
電話を切る時、
♠「すきだよ」
と言ってくれたりゅーさんの声。
私の大好きな甘くて優しい声で私を好きだと言ってくれる。
まだ、もう少し頑張れそう。
♠︰k-coさんが自分を思ってくれる気持ちは一生モノだと思ってるよ。無理なく、素直に自然体でいてくれたらいいからね。
♦︰いつも気にかけてくれてありがとう。また一人で勝手に淋しくなったり、凹む夜もあると思う。でも、私が行き着く場所はきっといつも、いつまでたってもりゅーさんだから。決めたからには私も強くならないと。長ーい目で見守ってくれたら嬉しいです。
この思い、りゅーさんに届け。
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