秘密の小部屋。

おいで、 とベッドに横になったりゅーさんが手招きする。 久し振りの腕枕。 つるつるすべすべなりゅーさんの肌。 気持ちいいなぁ。 そう思いながら横顔を眺める。 スッと高い鼻も 口角の上がった口元も ちょっと眠そうな目も 全部、全部。 ♠️「見つめすぎじゃない？」 ♦️「まだまだ足りない。一年分」 ♠... 続きをみる

ユメかキセキか

なんとなく、りゅーさんの気持ちが分かったような分からないような。 核心に触れないやりとりが続く日々。 数日後、私は友達とランチの予定。 しかも一人で行動出来る貴重な日。 ランチの後は一人で買い物へ行こうか、 散歩にしようか、 カフェもいいかも。 なんて浮かれたメールを送信。 ♠️：楽しそうだね。そ... 続きをみる

答え合わせはさせてくれない

今までは単発だったメールのやりとり。 いつの間にか日をまたいでも おはよう、 今日はこんなことしたよ、 風が気持ちいいね、 夕方なのに眠いよ、 って繋がるようになってきた。 定型文も時折現れる位に。 今でもメロンソーダが好きな私。 子どもの頃の気持ちはなかなか変わらない って送ると ♠️：素直にそ... 続きをみる

名前を呼んで。

お茶目な鬼さんからの返事にすっかり気を良くした私。 再開したウォーキングの感想を送る。 いつも私の思いや近況を伝えてばかりで りゅーさんが今どんなことを思っているのか、なかなか分からない。 敢えて分からないようにしているのかもしれないけれど。 問いかける時もなるべく名前を呼ばないようにしていた。 ... 続きをみる

大好きなオレンジ

あなたが聞かせてくれる短編映画が大好きです。 いつもいつも、誰にでも優しくてあったかくて寄り添ってくれた。 最後にね、渡したい手紙があったの。 渡せないまま、私の思いも宙ぶらりん。 今も泣いてないかな。 泣き虫なあなたが心配です。 月を見たら、あなたを思い出すよ。 空は繋がっているから。 さような... 続きをみる

お茶目な鬼

りゅーさんに連絡をしなくなってから1ヶ月が経とうとした時。 そういえばりゅーさんと最後に会ってから1年が経つということに気付いた。 去年のその日は脅迫めいたメールを送って わがままだなぁ って笑われたな。 手の写真いっぱい撮ったな。 幸せだったな。 色んな気持ちを思い出した。 メール、してみようか... 続きをみる