三日月、笑って

婚外恋愛、今、思うこと。

抱負と宿題

りゅーさんと電話した時に今年の抱負を聞いてみた。

少し考えてから

♠「うーん、仕事面で自立したいかなー」

独立とかそういうことではなくて、自分の力で仕事を動かしてみたいのだそう。

♠「この人についていきたい!って人が現れたらついていきたいとも思うけどね」

とつけ加えた。

やっぱりりゅーさんは仕事が好きなんだなぁ。

忙しいと言いつつも、なんだか楽しそう。


自分が頑張れるのは、いつもk-coが応援してくれて一人じゃないって思えるからだよ。

いつも愛情ありがとう。感謝の気持ちでいっぱい。


そう言ってくれたこの言葉が今の私の励みになってるんだよ。


一方、私の今年の抱負は

・ビールが飲めるようになりたい

・人生初の一人旅がしたい

・多肉植物を育てたい

いいの、いいの。小さくても自分の抱負を持てたことが嬉しいの。

りゅーさんはなんで今のタイミングで一人旅?って聞いてきた。

毎日の生活が、という言い訳をして今まで逃げてた。

でも、やっぱり諦めたくない。

誰にも何にも囚われることなく、自分が行きたい場所、したいことを思いのままにしてみたいの。

それに、この一人旅が定着すれば、りゅーさんとの温泉旅行も妄想じゃなくなるかもしれないでしょ?

なんて、今は言わないけどね。



そして、先日、一回だけでいいからどうしても聞いてみたいことを思い切って聞いてみた。

♦︰今日はりゅーさんにひとつ宿題を出します。頑張って答えひねりだしてね。

♠︰えー、宿題はいやだー。

♦︰なぜりゅーさんは私のことを思ってくれるのですか。それこそ中学生の頃はネガティブ街道まっしぐらだったし、今はこんなに感情の起伏激しいし。一回でいいから聞いてみたいのです。

♠︰うーん、気持ちかなあ。なぜというところではなく。思い、思われ、自然とさ!


なんだかうまくはぐらかされた気もするけど、りゅーさんぽい答え。

でも、確かに今となってはりゅーさんの好きなところいくらでも言えるけど、小3の時好きになったきっかけなんて覚えてないもんなぁ。

そう思うと、お互いが自然に惹かれ合ったとするならば、こんな奇跡は他にないのかもしれない。


この奇跡が二人の軌跡になればいいな。

手とハグとチョコレートと。



私のバレンタインは前回の逢瀬で既に渡してしまったので、この続きを。

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りゅーさんの終電までのリミットは1時間もない。

ゆっくりお話出来るお部屋へ。

でも、緊張しすぎて何も話せない。

部屋の中はなんだかウィークリーマンションみたい。

入るとりゅーさんはスーツの上着を脱いでベッドに座る。

でも私はなかなかそこに行くことが出来ずにりゅーさんの上着をハンガーにかけたり、自分のコートを脱いだり、もたもたしてると

♠「k-coちゃーん」

と呼ばれる。

k-coって呼ばれるのも好きだけど、k-coちゃんって呼ばれるのもきゅんとする。

りゅーさんが私に甘えてくれてるみたいで可愛いと思ってしまう。

違う違う。

私には今回どうしてもしたいみっつのことがあるのよ。

ひとつ目。

りゅーさんのお仕事たくさんして荒れた手に、クリームをつけてマッサージしたいの。

バッグからクリームを出すと

♠「お、塗ってくれるの?」

と嬉しそう。

りゅーさんはずーっとニコニコ笑ってる。

私は緊張しすぎて顔すらろくに見られない。

でも、大好きなりゅーさんの手を今は私が独り占めしてると思うととても幸せ。

塗り終わるとりゅーさんはありがとう、と言いながらハグをしてくれた。

したいことふたつ目。

このハグが大好きなんだ。

私が前に、次会う時はりゅーさんが一番好きな香水つけてきてね、とお願いした。

仕事終わりだったから、ほんと微かに爽やかな香りがする。

それがりゅーさんの匂いと混ざってクラクラしてしまう。


そしてついにりゅーさんと致してしまったのですが、記憶が曖昧。

でも、覚えているのはりゅーさんがものすごく私を気遣ってくれたこと。

それが苦手な私に

「痛くない?」「怖くない?」って何度も聞いてくれた。

声から、仕草から、りゅーさんの優しさが伝わってくる。

そして私を見るりゅーさんが、今までに見たことないくらいの優しい笑顔をしていて。

私、愛されてるなぁって、自惚れじゃなく、その笑顔見たらそう思えたよ。


1時間にも満たないデート。

でも、深く、強く繋がれた。


帰る間際にみっつ目。

次、またいつ会えるか分からないから、1月中旬だったけど渡したチョコレート。

りゅーさんが10年程前好きで時々買っていたそのチョコレート屋さんが、実は今私が住んでいる家のすぐ近くにある。

10年前は私はこの地にいなかった。

でも、りゅーさんは時々買いに来ていた。

そのすれ違いを経て今私がりゅーさんにそのチョコレートを渡す。

なんだか運命を感じずにはいられない。


お互い別の道を歩んできて、今やっと交じわった。

きっと10年前に再会してても、こんな風にお互いを思い合うことは出来ないんじゃないかと。

きっと今だから。

そう思わずにはいられないよ。

深愛

レンタルビデオ屋さんに返却物がある時は日付が変わる寸前まで忘れたフリをする。

そして、りゅーさんの仕事終わりに合わせて家を出て電話する。

夜、家を出るのに怪しまれないようにあみ出した技。


この前もその技を使って電話することができた。

でも、声が聞きたいだけの電話とは違うのよ、今回は。

絡まった気持ちをちゃんとほどかなくては。

メールでなくて、直接話がしたいの。

雑談してからいざ、本題へ。


♦「ずっとね、私だけが好きなんじゃないかと思ってた」

♠「そんなことないよ、どうして?」

♦「いつも、声を聞きたいとか会いたいとか、発信するのは私からだし。りゅーさんから声聞きたいっていわれたことないもん」

りゅーさんはそれは自分からは言いにくいと答えた。

私の家族への気遣いや、電話をするとなると、家を出なくてはいけない、私を心配してくれていたみたい。

その発想は私にはなかったな。

りゅーさんはりゅーさんでちゃんと私のことを考えてくれていたんだ。 


ここ数日の、私のメールの変化も気付いていなかった。

やっぱりね。笑

でも、もう私の中で吹っ切れたことだったから、笑いながら話すことが出来て。

りゅーさんも、それを笑いながら聞いてくれて。

そしてりゅーさんは真面目な声で

♠「きっと、今は自分に余裕がないからk-coのことを不安にさせちゃうんだろうな、ごめんね。もう少し暖かくなったら落ち着いてくると思うから。それまで待っててくれる?」

本当は他にも仕事が山積みなんだけど、もう少し軌道に乗るまではここを離れられないと。

そうだった。

私が好きになったりゅーさんはそういう人だった。

♦「うん、待ってる。これからもメールでは♡も好きも送るけど、会いたいだけはお休みするね。断られるの悲しいし」

♠「そうだよね、淋しいもんね。ちゃんと自分から言うから」

♠「k-co、好きだよ」


やっと、安心できた。

言いたいこと、聞きたいこと、りゅーさんの思い。

全部叶った。

少し深く繋がれた夜。


ありがとう。